Clinical Vaccine Forum

7月1日に東京赤坂でClinical Vaccine Forumという予防接種ワクチン関係の会が催されました。
全国で100人ほどの招待制の会で、愛知県からは4人とのことでした。

各地のエキスパートの先生方のお話は大変興味深いものでした。
その中でも福岡看護大学の岡田先生のお話からは、麻疹に関してご紹介いたします。
データからは2回ワクチン接種歴があれば、本人が罹患することがあっても、他人に伝播させることはほとんどないとのことです。
確かに今回の愛知県の流行でも最後に発症した方は3回麻疹含有ワクチン接種歴のある方でしたが、それ以後の発症を見ることなく終息宣言が出されました。

また札幌のなかた小児科の中田先生のお話では、ロタウイルス胃腸炎の流行する型は年度地域により異なるとのことでした。
距離70kmの札幌と苫小牧で毎年流行型が違うそうです。
名古屋から70kmだと大体豊橋や中津川、彦根や津辺りでしょうか。
人的交流の程度にもよるのでしょうが、もっと近いところでも異なるかもしれませんね。

日本小児科医会総会フォーラムのお土産はAUDREY

今年はパシフィコ横浜が会場でした。

東海大学小児科望月教授の教育公演は小児咳嗽に関するものでした。
豊富な経験と、大学ならではの珍しい検査機器を駆使しての詳細な新規診断法のご紹介でした。
その中で、健康児でも1日平均11回も咳をしているとのことでした。
病的でなくてもかなり咳をしているようです。

鹿児島大学産婦人科小林教授のランチョンセミナーのテーマは子宮頸がんでした。
1枚目のスライドから衝撃的でした。
おめでたい妊娠がわかった翌週子宮頸がんの合併も判明しました。
この方は病期が進行していたため妊娠継続不可能で、子宮卵巣もろとも全摘出でした。
この際の摘出標本が先のスライドで、子宮内には亡くなった胎児の姿がありました。
若くして子宮を失う頸がん患者さんの悲劇を淡々と語っておられました。

さて今回は会場近辺しか回れませんでした。
このドッグヤードガーデンでは、子供たちが小さいころ、汗だくになるまで走り回って、なかなか帰途につけなかった思い出が蘇りました。


エキノコックス

エキノコックスという寄生虫ですが、皆さんお耳にしたことありますか。
有名なのは北海道のキタキツネです。
学生時代の講義で、感染後に肝臓がパンパンになった写真を見せられた記憶があります。
その頃北海道が好きで、夏冬問わず何度も行ったのですが、キタキツネを見かけても触らないように気を付けていました。

愛知県からの発表によると知多半島で捕獲された野犬の糞便から、遺伝子検査にてエキノコックスが検出されたとのことです。
前述のようにこれは人獣共通感染症です。
野山に出かけたらよく手を洗う、野生動物にはむやみに手を触れない、生水は飲まない、山菜や果実等はよく洗う、犬を放し飼いにしない
等一般的な注意事項に留意していただくのが予防方法となります。
(参考:国立感染症研究所ホームページ、愛知県健康福祉部発表資料)
 

麻疹は12~18、インフルエンザは2~3

タイトルの数字は何でしょう。
基本再生産数と呼ばれるもので、全員が感染症に対する免疫を持っていないと仮定して、1人の患者さんが何人の人にうつしてしまうかを表しています。
1以上であれば増えることになり、数字が高ければ高いほど感染力が強いことになります。
ちなみにおたふくかぜは4~7、SARSは4前後と言われています。
麻疹(はしか)の感染力は、他の疾患に比して非常に強いことがわかります。
4月になってから発端者を含め愛知県では10名の麻疹患者さんが報告されています(26日現在)。
現状2回MR(麻疹風疹混合)ワクチン接種歴あり発症した方の報告はありません、また1回接種後に発症している方は20歳代以上です。
しかし沖縄では2回接種歴あるお子さんで発症した方もあるようです。

ご存知の通り特別な治療法はありません。予防するしかありません。
1歳児及び年長児は定期接種ですので、MRワクチン未接種の方は早めに接種しましょう。
またそれ以外の年齢の方も任意接種になりますが、接種をご検討ください。
しかし当院での予防接種枠の残りが少ないため、定期接種の方を最優先、次いで0歳後半や2歳以上で未接種の方への任意接種の順に対応したいと思います。
また既に麻疹単味ワクチンだけでなく、MRワクチンの供給が滞っている地域もあるようです。当地域でも影響を受ける可能性はあります。
別の意味での予防としては、流行地域にむやみと立ち入らないことです。
冠婚葬祭等は致し方ないかもしれませんが、単なる観光の場合であれば延期をご検討ください。

また愛知県では麻疹に関する電話相談窓口が設置されています。5月6日までになりますが、該当する方はご確認ください。
http://www.pref.aichi.jp/uploaded/attachment/267130.pdf

北名古屋市平成30年度予防接種説明会

当院は平成30年度も名古屋市、北名古屋市及び清須市の小児定期予防接種指定医療機関となります。
昨日北名古屋市健康ドームでの、平成30年度北名古屋市予防接種説明会に参加してきました。
すべてについて触れることはできませんが、特に注意を要する点を以下に載せておきます。

(1) 日本脳炎について
   2期(小学校高学年)の予診票は5月頃に学校経由で小学4年生に配布予定とのことです。
   ただし4年生は特例対象者の年代であるため、1期の3回に未接種分がある場合、先にその分を接種してから後日2期を接種することとなります。
   特例対象者については現時点では28年5月の当ブログにて悦明しているものと相違ありません。
   該当する方はご確認願います。
   1期追加までの3回接種済みの方は、最終接種からできるだけ数年の間隔をあけて2期の接種をされる様にお勧めいたします。
   ただし13歳未満で2期を接種しないと定期接種として無料にはなりません。ご注意下さい。

(2) 2種混合(DT)について
  予診票は5月頃に学校経由で小学6年生に配布予定とのことです。
  6年生が標準の接種年齢となりますが、中学生であっても13歳未満であれば定期接種として接種可能となります。

五条川の桜並木(愛知県HP)
  
会の内容ではありませんが、新年度4月から北名古屋市と清須市の方を対象にBCGの予防接種を開始いたします。
当院にて0歳の予防接種を行っている方が対象となります。
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