子どもに多い皮ふ疾患−とびひ、じんましん
■とびひ
<とびひとは>
正式な名称は伝染性膿痂疹(でんせんせいのうかしん)といいます。子どもがかかる皮ふ疾患の中でも代表的な皮膚細菌感染症で、特に夏に多く見られます。
症状は虫刺されや湿疹、傷を掻きむしった場所にびらん(ただれ)や水疱ができるものです。手を介してあちこちに同じ症状が広がってしまうのが特徴です。
<治療方法>
軽症でも抗生物質入りの軟膏での治療が必要となります。
ほとんどの場合は、抗生物質の内服を行わないと広がってしまいますので、早めに医師への相談をお願いします。
<お家でできること>
・患部は直接触らないようにしましょう。
お風呂や石鹸の使用は大丈夫ですが、兄弟と一緒に入ったり、プール遊びは避けましょう。
・他の子との接触を避けましょう。
子ども同士で移りやすいです。なるべく接触しないようにしましょう。
■じんましん
<じんましんとは>
円形や地図上に盛り上がった発赤、虫刺されのような丘疹と強いかゆみが突然発症し、24時間以内に治まる疾患です。症状が6週間以上続く場合は「慢性じんましん」といいます。原因は不明なケースが多く、長期間続く・症状が重症の場合は血液検査などを行います。
原因・誘引としてあげられるのは、食物・食品添加物・薬剤・昆虫・物理的刺激(寒冷、温熱、振動等)・運動発汗(疲労、ストレス等)です。
<治療方法>
できるだけ原因・悪化因子を探しそれらを避けることが第一です。薬による治療としては、一般的に抗ヒスタミン薬の効果が期待できます。
外用薬は多少痒みを軽減する程度ですが、内服薬・注射薬で明らかな効果が期待できます。
その他、漢方薬など症状に応じて補助的に用いられる場合もあります。
<お家でできること>
憎悪因子となりやすいものを避けましょう
・疲労やストレスを溜め込まない
・魚介類や肉類はできるだけ新鮮なものを摂る
・防腐剤や色素を含む食品は控える
これらのかゆみを伴う症状は、お子さんにとってとても辛いですし、親御さんも見ていられないですよね。
早めの治療が重症化・長期化を避けることにつながりますので、お気軽にご相談ください。