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A型肝炎ウイルスによる食中毒の予防について
いつも皆さんに予防接種をお勧めしているB型肝炎ではありません。
今回はA型肝炎のお話になります。
厚生労働省から上記についての通達がありました。
最近、宮崎市においてA型肝炎ウイルスによる食中毒が発生したそうです。
食中毒の調査によると、患者さんが食べた加熱調理用の海外産殻付きアサリからA型肝炎ウイルスが検出されました。
遺伝子検査の結果、患者さんの便から検出されたA型肝炎ウイルスと同一である可能性が高いとの報告がありました。
かねてよりA型肝炎やノロウイルスの食中毒や汚染の調査において二枚貝の関与が指摘されています。
このため改めて加熱加工用の二枚貝の調理時の過熱不足や取扱い等について注意喚起がなされたものです。
対策としては以下のようなものが挙げられています。
- 加熱調理用の二枚貝については、内部にまで食中毒の原因となるA型肝炎ウイルス等が存在する恐れがあるため、中心部まで、十分に加熱する必要がある。特に冷凍や殻付きの二枚貝については可食部の加熱が不十分となりやすいので留意する必要がある。
- 加熱調理用の二枚貝から、ほかの加熱せずに摂取する食材や調理済み食品への交差汚染を防ぐために、
・加熱調理用の二枚貝を触った後は、よく手を洗う必要がある。
・加熱前後で器具(ボール等)や食器を使い分けるか、又は、その都度、洗浄・殺菌して使用する必要がある。
その他の対策としては、予防接種もあります。任意接種で自費にはなりますが、特に流行国への海外旅行時には勧められています。
厚生労働省によると日本と韓国以外のアジア、アフリカと中南米の全域が中等度以上の流行地域とされています。
何歳でも受けられますが、世界保健機関では1歳以上の方に推奨しています。
(参考)国立感染症研究所ホームページ:A型肝炎とは
https://www.niid.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/320-hepatitis-a-intro.html